予想以上に多くの方が来てくれた「アリスとテレスの物語」の対話型読者会。
正直ふたをあけるまでドキドキしていたのですが、懐かしい顔や、初めましての方など、2回ともたくさんの方が来てくれて、とても楽しくあたたかな時間でした。
この物語は、自分らしい道を創っていくのに必要な、こころの知性(Emotional Intelligence)の最もコアな部分「自己理解」→「自己受容」→「自己信頼」→「自己表現」に至る心の中のプロセスが物語になっています。
そして、どのレイヤーで物語を見るか?が人によって違うので、感想も違うところが興味深かったです。
「主人公の心の話として読む」
はもちろんあると思うのですが
「自分の心の中だとしたら?」
として見て、自分の心と重ね合わせて見てみたり
「この物語が、この社会を現しているとしたら?」 という視点で民主主義や資本主義を描いてるのでは?というような意見もありました(私としても少し意識した部分あります)。
さらに、私からもうひとつ付け加えるとすれば
「この物語そのものが、誰かの心の中だとしたら?」
という視点で、物語を見てみると深みが出て面白い本です。
また、私、イラストを描いた相馬万里子さん、表現をつけてくれた西美津江の人生から、この本に繋がってくるストーリーにじんわりしたり、表紙の市橋愛さんの想いを聞いたり、参加してくれた方の中で、自分や家族と繋がっていくストーリーに、うんうんうなづいたり。
「自分がこういうことを知らずに大人になって苦労したので、ぜひ子ども時代に知ってほしい物語」
「映画やミュージカルになったらいいのに」
「学校が数十年前と変わっていなくて、自分の子どもの学校の先生に読んでほしいと思った」
「まずは大人から変わらないといけないから、大人にこそ読んでほしいと感じる」
「本の制作秘話が聞けて、本をナデナデしたくなった」
「黒か白かの間に、グレーが豊富にある事で、デッサンは素敵になるので、グレーの幅は重要」
「紙芝居、絵本になったらいいのに!」
などなど、それぞれのみなさんの気持ちを聞くことができてうれしかったですし
「最後、男がどうなったか?」という部分の解釈が、それぞれ違うのもすごくいいなあと思
いました。
なぜならこの物語は決められた物語ではなく、その人が創る部分があって成り立つ物語。
「最後、男がどうなったか?」の解釈も自分の心に響く箇所も、5年後10年後に読んだら、今と違う解釈や感じ方をすると思います。
物語の解釈は自分の鏡のようなもので、自分が変わると、アリスとテレスの物語の解釈もどんどん変化してくるはずなので、ぜひ自分の変化と共に、その変化を楽しんでもらえるといいなあと思っています。
来てくださった皆さん、どうもありがとうございました。
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